インフレのマグマ 2021 10 10

「コストプッシュインフレ」
 日本と違って、世界のニュースを見ていると、
世界は、明らかにインフレの兆候があります。
そのため、世界の株式市場が不安定になっています。
 しかし、教科書どおりならば、
インフレの時代は、株高の時代になるはずです。
 そうならないのは、なぜか。
景気対策のために金融緩和を続けていますが、
金融緩和マネーが産業界へ行かず、
株式市場に直行しているからです。
 インフレになれば、
金融緩和は必要ないということになります。
 そうすると、金融緩和マネーというエネルギーが、
株式市場に供給されなくなります。
だから、株式市場が不安定になっています。
 アメリカの場合、
一般家庭の株式保有率は高いので、
株式市場が下落すると、資産効果が逆になり、
個人消費が縮小する可能性があります。
 アメリカは、GDPに占める個人消費の割合が大きいので、
個人消費の動向は注意が必要です。
 インフレを低く抑えつつも、
金融緩和マネーを供給する必要があるかもしれません。
 一方、アメリカの場合、輸入が大きいので、
インフレを抑えるには、ドル高が必要です。
ドル高にするには、金融緩和をやめる必要があります。
 しかし、ドル高になれば、
外国製品が割安になりますので、
国内産業の保護が難しくなります。
 さて、日本ですが、
各地で「インフレ火山」が噴火しています。
 かつて、自販機のアイスは100円でしたが、
その後、110円、120円、130円と値上げされ、
今は、150円前後になっています。
 同じように、自販機の缶ジュースも、
かつては、110円だったですが、
今は、150円前後の商品が多くなっています。
 自販機の商品は値上げできましたが、
スーパーの商品は値上げできていません。
 消費者からしてみれば、
給料が上がっていないのに、
商品の値上げは認められないという気持ちでしょう。
 そのため、値段は据え置きのまま、
商品の内容量が少なくなっているという、
「ステルス・値上げ」となっています。
 しかし、これは、地下にマグマがたまった状態でしょう。
いつか大規模な噴火が起こるでしょう。
















































































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